がんの正体とは


ある日突然、異常に増殖をし始める

がんとは私たちの細胞が、ある日突然、異常に増殖をし始めることで発症する病気です。

日常、私たちの細胞は規則正しい「細胞分裂」をくり返すことで、古くなった細胞を新たな細胞へと置きかえられます。しかし、がん細胞はこうした正常な制御を失ってしまい、無秩序に増え続けてしまうのです。加えて、時に発生したがん細胞(しこり)は血管やリンパ管を通じて他の臓器にも広がってしまうため(転移:てんい)、非常に厄介な疾患であると言えるでしょう。

今や「日本人の2人に1人はがんになる」といわれる時代です。年齢を重ねるにつれ発症の危険度が高まり、60歳を超えるといわゆる「がん年齢」となって多くの方が罹患してしまいます。

こうしたがん発症の要因は多岐にわたりますが、そもそもなぜ、がんを発症するのでしょう?
この「がんを知る」では、がん細胞ができる仕組み、がんの種類や特徴、がん発生の要因などについて分かりやすく解説してまいります。

がん細胞ができる仕組み


がんとは、そもそも細胞の秩序が老化によってコントロールを失い、発症してしまう疾患です。

私たちの体は小さな細胞の集合体として成り立っています。そして、それらの細胞は分裂と成長を繰り返すことでその数を増やし、おおよそ50回ほどの細胞分裂を経たころで役目を終えます。一つ一つの細胞内部にはミクロのパーツ/遺伝子DNAが備わっていて、その正しい指示に従って分裂をくり返します。

しかし、何らかの原因で遺伝子DNAに突然変異が生じると、急いで修復を行わねばなりません。
通常はDNAポリメラーゼという酵素などの働きによって、損傷した遺伝子も修復されますが、老化などを要因として修復しきれない遺伝子が蓄積してしまうと「がん」細胞へと変化してしまうのです。

そのいっぽうで、正常細胞もがん細胞も、不要になった細胞を破壊して除去する「プログラム細胞死(アポトーシス)」という仕組みが備わっています。本来なら、がん細胞もこの仕組みによって破壊されて、速やかに体外へと除去されなければなりません。
ところが、プログラム細胞死(アポトーシス)を発令する中枢も、老化による機能障害によって機能しなくなってしまうのです。その結果、体から排除できなくなったがん細胞が、無秩序な増殖をくり返すことで体全体へ広がってしまうのです。
簡単にいうと、これが「がん」という疾患の正体なのです。

がん細胞ができるメカニズムの完全解明には至っていませんが、世界中のがん研究者らが、がん細胞にかかわるメカニズムの解明に向けて、日々研究を進めています。

がんの種類と特徴


肺がんや胃がんなど、がんには様々な種類がありますが、一般的な認識としては「上皮細胞(じょうひさいぼう)」から発生した悪性腫瘍のうち固形の腫瘍を「がん」と呼びます。

そのいっぽうで、がんとよく似た腫瘍に「肉腫(にくしゅ)」という悪性腫瘍がありますが、こちらは「非上皮性細胞(ひじょうひせいさいぼう)」から発生した腫瘍です。上皮性のがんとは異なり、体外との接点がない組織に発生した固形腫瘍、例えば筋肉(筋肉種)や骨(骨肉腫)、血管(血管肉腫)などがそれに該当します。

このほか、血液に由来する細胞の悪性化によって生じた、いわゆる「血液がん」も存在します。
例えば、血液中の白血球ががん化した(白血病)や骨髄細胞のがん化によって生じた(骨髄腫)、さらにはリンパ組織から発生した(悪性リンパ腫)などがこれに該当します。

まとめ


がんの大多数が、日頃の生活習慣や環境といった外的要因によってDNAに突然変異を生じた結果であると考えられているため、がん発生のリスクは年齢とともに高まるのが通常です。そのため、生活習慣を少し見直すだけでも、がん予防に繋がるのではないでしょうか。
それでも完全にがんを防げるわけではありませんが、早期発見ができれば早い段階からの治療対応が可能になりますので、定期的な検診やスクリーニングの実施も大切です。

【参考図書】中谷敏典, がん細胞が消えた!, ごま書房新社

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