54歳女性/卵巣がん術後・局所再発
受診までの状況
腹部膨満を自覚し、婦人科医院にて卵巣のう腫と診断され入院。手術前の精密検査で巨大な卵巣がんと診断を受け、およそ2カ月にわたる全身抗がん剤治療ののちに手術が行われました。退院後は職場復帰も果たせましたが、手術からおよそ2年後に猛烈な腹痛を自覚。
再び病院を受診。その時点で卵巣がんの再発。「根治は不可能だが延命対策として全身抗がん剤治療が必要」となり、4クールにわたる治療を実施。その後、抗がん剤耐性の強い明細胞がんで以後の治療は困難、ホスピスの事前予約をするよう提案されました。
この時点で当院外来を受診。再発したがん腫瘍はおよそ7㎝大、治療対策決定に向けて即座にリスクチェッカー検査を実施。それにより抗がん性サイトカインの著しい低下(長期間にわたるがん細胞との免疫応答によりリンパ球機能が著しく低下・疲弊状態にあること)が確認されました。

卵巣がん・血液検査
血液中のがん異常シグナルを発見
27項目血液検査リスクチェッカー ▶︎

治療ポイントの抽出
1) 抗がん性サイトカインの改善→サイトカイン誘導治療としてCS-82MD内服
2) 免疫学的ながん細胞除去(アポトーシス)を促進→AMD内服
3) MHCクラスⅠ抗原複合体の発現増強を図る→内因性ペプチド誘導治療を併用

卵巣がん・免疫治療
治療と経過
各種治療に抵抗性のある明細胞がんというタイプの卵巣がんでしたが、治療開始2カ月程度で肉眼的な縮小が確認できるようになり、症状・腫瘍マーカーも改善。提示した6カ月経過時点のCTでも効果的縮小を保っています。経過観察中。
引用 : 中谷敏典著「がん細胞が消えた」・ごま書房新社/宇野克明著『がん治療3つの新戦略』より
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